犯人を挙げるか、チキンを揚げるか!(うまい)のエクストリーム・ジョブ。
かゆいところに手が届くギャグマンガ展開、伏線回収、愛すべきキャラクターたち、痛快なアクション、頭パーで文句無しに楽しめる映画!
【あらすじ】
昼夜を問わず事件を追っているものの、実績ゼロの麻薬捜査班。
ある日、国際犯罪組織による麻薬密輸の検挙指令が下り、捜査班は、犯罪組職のアジト近くのチキン屋で潜伏捜査を開始。
しかし、チキン屋の主人は売り上げが上がらないため店を閉めると言い出す。
捜査官たちは犯罪組織を24時間監視するため、店ごと買い取って偽装創業を始める………。
【感想】
もう出だしからポンコツ感丸出しでふふってなる。
二次元的なベタ展開とギャグが散りばめられていて(昔のこち亀のアニオリSP回的なノリ)脚本が分かりやすい◎
刑事がチキン屋始める導入にも無理が無い。
あ、でも音楽もカットも、制作側の「ハイここ笑いどころね!」ていうのが見えるので、ワンピースのお涙頂戴展開が地雷なタイプや、吉本新喜劇の天丼がイマイチ分からない人にはハマらないのかも?
麻薬捜査班と後輩エリートとの対比や、小ネタも秀逸。
(ハングルでは長音書かないから外国語がカタコトぽくていちいち可愛いよね。あのシーンのね、タウンバスとかスクールバスとかね。発音も相まって余計に可愛い。)
捜査班も敵も真面目に馬鹿なのほんと可愛い。
嫁の尻に敷かれてる中年班長も最高にハマっています。でもちゃんと家族愛を感じる。良き。
船上での戦いのシーンはちょっとしつこすぎでは?…と思ったけど、他映画のオマージュっぽいのでわざとかも。
韓国映画の売りはベタを真面目に全力で金かけてできる環境かな、て思います。しかもちゃんとした脚本家を国で育てているところ。
日本は昔からサブカル文化を馬鹿にし続けて来たツケがまわって邦画やドラマがこんなことに………ウッ…。
「パラサイト」を抑えて歴代興行収入1位を記録し、ハリウッドでリメイクされることが決定している本作。
ハリウッド映画でチキン屋やるのかな?
韓国ではビールに唐揚げ!的な定番組み合わせで、チキン×メクチュ=「チメク」という造語があるくらいチキンが一般的だそうで、
(ハングルアプリで居酒屋単語編ばっかりやってたから酒とツマミだけ覚えたよ!)
「くっ…こうなったらもうチキン屋やるしかねぇ…」みたいな終わり感があるらしい。
なので韓国だからチキン屋!ってのがポイントだと思うけど、そこは設定変えるのかな?
何屋になっても大筋は変わらないから使えそうなストーリーだけども。
しかもケヴィン・ハートにあの哀愁漂うコ班長の貧乏公務員感は出せないのでは…?
どうアレンジするのか見物。
隣で見てたカップルの彼女、ラストのあのオチで彼氏の膝叩いて爆笑してたの可愛かったな〜〜〜。
スッキリした気分で映画館を出られるオススメの1本です。
犯人を挙げるか、チキンを揚げるか!はウケル。
韓国映画は映画がエンタメだ!という強い気概を感じて毎度感心させられるよねー。